2.3.Principles for protection of people and the environment
の章に示される防護の原則は、人命と経済をバランスさせることを基本にしていると思われます。
「人類はある程度の犠牲を容認しながら生き延びてきた」というのでしょうが、
これが、人類の到達した叡智なのでしょうか。そうではありません。
「人は等しく健康で文化的な生活を送る権利を有すること」を否定することは、人類にとって大きな後退です。
放射線防護の原則は、もっとも放射線の感受性の高い妊婦、子供に焦点を合わせたものにしなければならないはずです。
事故後取りうる措置は、経済効率ではかられてはならないはずです。
核事故を引き起こした者が犠牲にする者を決めることは許されないことです。
改めて、放射線防護の原則を再考されることを強く望みます。