2011年の福島第一原子力発電所の事故が起こる以前、被曝の年間線量限度は1ミリシーベルトだったのに、現在も続く原子力非常事態宣言下の日本において20ミリシーベルトまで線量限度が引き上げられているからと、人々に以前の生活に戻れるかのような勧告を行うことは間違っています。
福島県のみならず、関東、東北地域、の高いレベルの放射能汚染はまだ続いており、海洋へは今も放射能汚染水の流出が止まっておりません。
若年者の甲状腺がんや白血病の増加が明らかにみられる現状において、ICRPは高い線量限度にお墨付きを与えるのではなく、人々の被曝が少しでも軽減されるよう線量限度を事故前と同等に戻し、1ミリシーベルト以内に出来ない地域は帰還不可能地域とするよう勧告を行うべきであると考えます。