Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident


Draft document: Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident
Submitted by Tomoyo Ishikura, Takaokachikukouikiken no gomimonndai wo kangaerukai
Commenting on behalf of the organisation

ICRP へのパブコメ


勧告書の様々なところに出てくるステークホルダーという言葉の使われ方が 文章の内容をとても曖昧に
している。どこまでの権限を持ち どのように選ばれているのか不明で 一定の限られた方々のご意見が
実行されてしまう。


地震国である日本に54 基もの原子力発電所(原発)があることや そこから排出される何十万年もの
長い期間 厳重に管理しなければならないゴミに対する対応が あまりにもお粗末だからです。廃液の
ガラス固化体にする技術もなく 使用済み燃料の行き場もない。 この最悪の状態であるにも関わらず 原
発は推進されている。経済性を重んじて 自然や人間の健康をないがしろにする技術はいらない。


福島第一原発事故で 原発の立地周辺の人々の同意を得ただけでは 一旦事故が起こると、国全体・地球全
体にもその影響が出ることを私たちは学びました。 私も一生にもう一度きれいな岩手のリアス海岸を
見たかった。だれもが美しい風景を見る権利があるのだから 広義には私もステークホルダーの一員では
ないでしょうか?


別の方面からのステークホルダーとして 広瀬隆氏 小出裕章氏 故水戸巌氏 井野博満氏 土井和巳氏
等の方々の著書やご意見が全く無視されています。 この度の勧告に述べられていることにも反していま
す。公衆の代表としてのこの知識者の方々との充分な対話が欠けているのではないでしょうか?


さらに悪いことには たった数十年しか利用できない原発からのゴミのことなどが 知らされていない。
1. ガラス固化体に多く含まれるセシウム135 の半減期が230 万年であること。
2. ガラス固化体のオーバーパック(炭素鋼)は数年の金属腐食実験データに基づいたものでしかない。
安全性を担保できない。
3. 再処理施設からのTRU 廃棄物である水溶性のヨウ素129 の半減期は1570 万年であること。
4. 放射性モニタリングシステムが 確立されておらず 内部被曝は軽視され 外部被曝は前面方向の
みであること。
5. 福一事故当時も現在も 地域生産物の測定結果が随時住民は入手できていない。
6. 福一事故後も現在も 全国の土地の汚染状況が知らされていない。
7. 事故当時 風向によって どの方面が濃く広がったか示されなかった。
8. 廃液が六ケ所村に 福一事故で放出されたセシウム137 の35 倍 東海再処理工場に同80 倍あるこ
と。日本全土が壊滅する量があること。
9. 公衆に落ち度はない。 原発のゴミは原子力発電会社が そのすべてを管理・処分する責任があり、
何か失敗や途中で不都合があった場合 誰に責任があり どのように責任を取るのかが抜けている。
10. 2012 年9 月日本学術会議が 原子力委員会に 高レベル放射性廃棄物の地層処分の方針を白紙に戻
すべきだと提言を出されていること。
11. 本年(2019 年)台風19 号は浸水など 各地に大きな被害があったのにも関わらず 原発に関するも
のが一切ない。福島県から日本海に流れ込む阿賀野川の状況は 皆無であること。


このように 原発についての情報が衆知されていない。 公衆は判断のしようがない。 このような状況で
は 個人の防護に関与できない。原発のことを全て情報公開し 了解得ずして 「ステークホルダーを交え
て決めましょう」と勧告されても 私たちは受け入れられない。


貴委員会が勧告されても それをたとえ当局が受け入れても 実行するとは限らない。 福一の事故でも
だれも責任を取っていない。 勧告に違反した場合 透明性を確保できるように 違反している点を 公
表されていないことと 責任のあり方を明示することが欠けている。

勧告しましただけでは 済まされないのではないでしょうか?

放射性物質には閾値がないことを明確にされ 日々の生活の中で防護できる
ようにしていただきたい。 汚染は長く続くのですから。 日本では食品(魚・肉・米・牛乳・野菜など)
にBq/kg やBq/l の表示がされていません。 反対に 食べて東北応援やJR は いざ 東北へと宣伝し逆
行しているように思います。 ウクライナでは1.1Bq/Kg で頭痛が出ているそうです。このように貴委員会
が厳しい数字(例 回復期は1mSv/年以下を 厳守)を出されないと 国や文化の事情で左右され 規制が
ますます緩和されてしまうように思います。


また ICRP からの正式な分かりやすい日本語訳文を出され パブコメを再度行っていただきたい。このパ
ブコメについても 一切衆知されていない。
1-2


仏教には 自然は仏さまで 水や空気等は 仏さまから一時的にお預かりしているものという考えがあり
ます。 私たちは美しい環境をそのままに 次の世代にお渡しする願い 義務と権利があると思います。
私たち皆がステークホルダーです。


自然を守れるのもそうでないのも 原発に関する正しい 迅速な情報を公開されていくように貴委員会が
勧告され それを正しく実行されるように貴委員会のご姿勢とご指導に懸かっていると思います。


参考図書など
* 「終わりなき危機」 監修ヘレン・カルディコット/ ブックマン
* 「日本列島では原発も地層処分も不可能という地質学的根拠」土井和巳/合同出版
* 「原発は滅びゆく恐竜である」水戸巌/緑風出版
* 「どうする?原発のゴミ」末田一秀・伴英幸/原子力資料情報室
* 「日本列島の全原発が危ない」広瀬隆/DAYS JAPAN
* TWO SCENE(原子力資料情報室)のホームページ


2019 年10 月25 日
高岡市向野本町169-1 石倉 智代
2-2


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